【2025-26シーズン戦力分析】補強は“成功”か“過剰”か?ロケッツの現在地と未来
こんにちは!
NBAファン歴15年、かすたーど。です!
2024-25シーズン、まさかのウエスト2位でレギュラーシーズンを終えたヒューストン・ロケッツ。
ウドカHCが築いたディフェンスとリバウンドを軸にしたチームスタイルは、リーグ屈指の「ポゼッションバトル型」として評価され、着実に勝利を重ねました。
そして今オフ、さらなる飛躍を目指しロケッツは大型補強を敢行。
ケビン・デュラント、ドリアン・フィニー=スミス、クリント・カペラらを獲得し、一気に「優勝狙い」の布陣へと変貌しました。
この記事では、そんなロケッツの現在の戦力を徹底分析し、「優勝は現実的なのか?」を探っていきます!
1.昨季のロケッツのおさらい🏀
昨季のロケッツはウエスト2位でシーズンを終え、プレーオフでは惜しくも敗退したものの、その内容には明確な特徴がありました。
とくに注目すべきは、ウドカHCが築き上げたリバウンドとディフェンスをベースとした堅実な戦い方です。
● ロケッツの主要スタッツ(2024-25レギュラーシーズン)📊
スタッツ項目 | 数値 | リーグ順位 |
---|---|---|
オフェンスリバウンド数(OREB) | 13.1本/試合 | 1位 |
シュート試投数(FGA) | 94.0本/試合 | 1位 |
総リバウンド数(REB) | 48.5本/試合 | 1位 |
オフェンシブレーティング(OFFRTG) | 114.9点 | 12位 |
ディフェンシブレーティング(DFFRTG) | 110.3点 | 5位 |
昨季のロケッツをスタッツ面から見ると、「ディフェンスとリバウンドで主導権を握り、試投数を増やして攻め切る」というチームスタイルが明確に表れています。
特にオフェンスリバウンド(リーグ1位)によって、1回のポゼッションで複数回のシュートチャンスを作り出せた点は、非常に大きなアドバンテージとなっていました。
その結果、FGA(試投数)もリーグ最多の93.6本という驚異的な数値を記録。
これは、単にプレーのテンポが速いというよりも、「ポゼッション数の増加+セカンドチャンスの創出=支配的な試合運び」ができていた証拠でもあります。
このような“オフェンスの回数を増やして勝機をつかむ”戦略がハマったのが昨季のロケッツ。
その強みにケビン・デュラントのような高確率スコアラーが加わることで、FGAの質まで上がるとすれば、ロケッツの攻撃力は間違いなく今季の注目ポイントになるでしょう。
2. デュラント加入がもたらすものとグリーンとの比較🔥
今オフ最大の動きは、もちろんケビン・デュラントの加入です。
そして、その代償としてチームを去ったのが若きエースになりうる可能性があったジェイレン・グリーン。
両者を比較することで、今回の補強がチームにもたらす意味がより明確になります。
スタッツ項目 | ケビン・デュラント | ジェイレン・グリーン |
---|---|---|
出場試合数 | 62試合 | 82試合 |
平均得点(PTS) | 26.6点 | 21.0点 |
リバウンド(RPG) | 6.0本 | 4.6本 |
アシスト(APG) | 4.2本 | 3.4本 |
FG成功率(FG%) | 52.7% | 42.3% |
3P成功率(3P%) | 43.0% | 35.4% |
ターンオーバー(TO) | 2.1本 | 2.5本 |
✅ 分析ポイント
- 得点力・効率の差:同じFGAを放つにしても、デュラントは高確率で得点に結びつけられる点で非常に優位。
- 経験と安定感:クラッチタイムでの信頼度、プレーオフでの実績はデュラントの圧勝。
- 若手主体のチームへの“軸”の導入:プレーだけでなく、精神的支柱としても絶大な存在感を放つ。
**「たくさん撃つロケッツ」×「効率の鬼・デュラント」**の組み合わせは、攻撃力を最大化する理想的な方程式です。
3. ローテーション予想と注目選手【2025-26版】📌
現在のロスター状況を踏まえ、ロケッツのローテーションは以下のように予想されます。
●スターティングメンバー🔥
ポジション | 選手名 |
---|---|
PG | フレッド・バンブリート |
SG | アメン・トンプソン |
SF | ケビン・デュラント |
PF | ジャバリ・スミスJr. |
C | アルペレン・シェングン |
若手のアメン・トンプソンが先発に入り、運動量とディフェンスを担います。そこにデュラントという絶対的スコアラー、そしてビッグマン陣のスミスJr.&シェングンが絡む形で、攻守のバランスがとても良いラインナップです。
特に、バンブリートの安定したハンドリングとゲームメイク、そしてデュラントのクラッチ力が噛み合えば、非常に完成度の高いスターターになると期待されます。
●セカンドユニット(ベンチメンバー)🔄
ポジション | 選手名 |
---|---|
PG | リード・シェパード |
SG | キャム・ウィットモア |
SF | ドリアン・フィニー=スミス |
PF | タリ・イーソン |
C | スティーブン・アダムズ |
C | クリント・カペラ |
ベンチには、ルーキーのリード・シェパード、成長著しいウィットモア、堅実なウイングディフェンダーであるDFS(ドリアン・フィニー=スミス)らが並びます。
インサイドでは、アダムズとカペラという屈指のリバウンダー&リムプロテクターが控えており、スターターと遜色ない強度を保てる構成です。
4. ロケッツの今季のカギ
●戦術・展開力・怪我管理🧠
昨季のロケッツの最大の武器は、「ポゼッションバトル」でした。
特にオフェンスリバウンド1位(14.6本)というスタッツは圧巻で、攻撃回数を増やすことで得点機会を確保していました。
今季はインサイドに新加入のカペラや延長契約のアダムズを加えたことにより、この武器がさらに強化される見込みです。
また、チーム全体のサイズアップにより、ショットコンテストやディフェンスリバウンドの安定感も向上。
守備の強度を維持しながら、昨季以上に「リバウンドで支配するチーム」となる可能性を秘めています。
戦術面で特に注目したいのが、オフェンスの幅が一気に広がった点です。
単純にデュラントの1on1という高効率かつ止めようのないオプションが加わったことにより、セットオフェンスの安定感は格段にアップ。
さらに、デュラントをSFで起用し、PFにシェングン、Cにカペラを置いた“ツインタワー的ビッグラインナップ”の展開も可能で、マッチアップ面での優位性を活かした多彩な戦術が期待されます。
ただし、課題も存在します。
ひとつは、ゲームスピードの速いチームや、5アウト戦術を採用してくるチームに対するアウトサイドディフェンスです。
同じウェストにいるオクラホマシティー・サンダーは、まさにロケッツにとって最大の障壁となる可能性があります。
もうひとつの大きな懸念材料は、怪我(インジュリーリスク)です。
これはどのチームにも共通する課題ではありますが、特にロケッツのようにベテランと若手が混在するチームでは、プレイタイムのバランス調整とロスターの広さがカギになります。
実際に今季は、ローテーションの10人目までが十分に稼働可能なメンバー構成となっており、プレイタイムをシェアすることで負荷を分散し、怪我のリスクを抑える工夫が可能です。
しかしながら、ウエスタン・カンファレンスの混戦を考えると、ロードマネジメントや温存策を取る余裕はないのが現実です。
だからこそ、ウドカHCのマネジメント力やリスク管理の手腕が今季は一層問われることになるでしょう。
5. まとめ
- ✔ 昨季のロケッツのおさらい🏀
- ✔ デュラント加入がもたらすものとグリーンとの比較🔥
- ✔ ローテーション予想と注目選手【2025-26版】📌
- ✔ ロケッツの今季のカギ
ロケッツは明確に「優勝を狙うチーム」へと進化しました。
今季の西カンファレンスは“魔境”と言えるほどの争いになりますが、その中でもロケッツは十分に頭角を現せる存在です。
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